Gallerist Statement
私が絵を描くことに興味を持ったのは、小学校の図工の授業でのスケッチの時でした。教室で一方的に先生の話を聞くのが大の苦手な私は、屋外でクラスメートとおしゃべりをしながら風景を描いたのですが、その時の楽しさは今でも鮮明に強く記憶に残っています。
「画家」という職業に漠然と興味を持った私は、短大で芸術を学びましたが、その後は本格的な画家への道を目指すことはありませんでした。それでも絵を描くことは続け、トールペイント、ボタニカルアート、ステンドグラス制作等様々なアートに取り組んできました。
私が素直に向き合えるのが動植物です。動植物はありのままの姿を私に見せてくれる。そこには人間のように自分を着飾ったり嘘をついたりするような所作はなく、ストレートに私に語りかけてくれる、パワーを与えてくれる存在なのです。
私は絵が好きです。絵は私を明るく・素直に・無心にしてくれます。絵は私が生きていくのに必要なものです。
ギャラリーをここ鎌倉の地に得たのはいくつもの縁や偶然が重なった結果です。山と海に囲まれた自然豊かな鎌倉は、四季をとおして花々を楽しめるお寺や神社も数多く、特に、紫陽花や紅葉の時期には見事な景色が広がります。
「古都・鎌倉という環境のもとで主に動植物中心においての絵画展覧会を展開。この独特の土地に集まる作品とは… 仁・義・礼・智・信」これがGallery蘇処のコンセプトです。
こんな価値観のわがままな画廊主が運営するギャラリーです。共感いただける作家の方、観客の方をお待ちしています。
画廊主 中村 睦